「金麦」と「チオビタ」

4月の記事で「短いお話を描いてみたい」って書いてから、もう5ヶ月以上経ってしまったのでした。
「時間があいてしまったので、その前にちょっと練習…」と思って描いてみたら、「これ…塗ってみよう」ってなことになって結局、前回「積み残していることに手をつける」と言いながら積み残しているものは、ほぼ積み残したままなのでした。


どーん
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以下、下描きとその他、らくがき
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こっちも塗りたかったな。
それと一枚の絵で色んな塗り方をしてみたい欲はあるんだけどなあ。欲だけはあるんだけどなあ。練習になるし。
…でも遅いのです。


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「黒髪っ娘」3枚。
はじめから「らくがき」のつもりなんだけど、いつも思うのです、「もう少し丁寧に」。
もう少し丁寧に描いたら塗りたくなると思うんだけど…たぶん。
1枚目で気ままにガサガサと手を動かす、「じゃあ、次はこんなのを」と浮かんできて2枚目ガサガサ…3枚目の終わりくらいには「ぐがぁ、時間が…」と全部が中途半端な感じになっています。
いつもいつも。

色を塗るものは、はじめから「色を塗るつもり」だったり「色を塗ってもいいように」という気持ちで描いていたりするんですが…と思ったけど逆かな、塗らないものを「これは塗らない」と思って描き始めてるんだな。
これが次の課題かな…「いつでも塗れるもの」を「丁寧に」。



ダイアリーの方で以前、同じようなことを書いていると思うのですが、表情を含めた「しぐさ」に魅力を感じます。
あるシチュエーションの瞬間、瞬間に見せる「しぐさ」はその前を受けたものであるし、その後へつづくもの。
その一つ一つの「しぐさ」の中に短い時間の「お話」を見る(起想する)のですね。
さらに言えば、なぜそのシチュエーションでその「しぐさ」を見せるのかという「キャラクター」が形成されてくる長い時間の「お話」(背景)を見ます(起想する)し、それが「キャラクター」の一端であると思うのですね。

だから小さな「しぐさ」もきちんと描きたいし、描けるようになりたいし、そこはずっと変わっていなかったりします。


ときに、周囲の視線を意識したうえでの「しぐさ」なんてのもあって。
それは周囲には「あざとさ」や「計算づく」のように映ったりすることもあります。

で、『周囲には「あざとさ」と映ってしまうかもしれない』「しぐさ」を『「あざとさ」と映ってしまうかもしれない』と理解したうえであざとくなく平然とやってしまう娘が…好きかな。
「な…何を言ってるのか わからねーと思うが」。

上の「黒髪っ娘」の2枚目はそういう娘のつもりで描いてみたのですね。
何かイベント用の掲示物、看板のようなものを作ってちょっと「ん~…」って眺めているところ。
シチュエーションやお話、そのキャラクターが先に浮かんでいたのではなくて、
「横顔を描きましょう」→おでこから鼻、口、あご、首と線を引いて→この上唇と下唇なら口角は下ですね→ならばあごの下のラインはもうちょっとこうですね→そこで「ん~…」の感じ
と、こんな感じに固まっていって。
後は眉の位置は形は?「黒髪っ娘だよ」、髪型は?服装は?シチュエーションができて、『ちょっと納得いかない風に考える「しぐさ」』を見せるキャラクターが固まって、「腕組ではない」あごに手で「好きな感じの娘」で、こうなっています。
例えば、この娘が納得いくものを仕上げたときには、口は結んだまま口角上げて、眉を上げて、あごにある手の小指をピョコッとちょっと出して「いいんじゃない?」ってなことをします。そういう娘です。

これ、この『「あざとさ」と映ってしまうかもしれない』と理解したうえであざとくなく平然とやってしまう娘っていう意味も、絵からのそれも伝わらないよね?伝わるかしら?


これを書くにあたって「何かいい例がないかしら?」って考えたですよ。
いつものように歯磨きしながら、シャンプーしながら考えたですよ、2日くらい。
浮かんだのが、「金麦」と「チオビタ」のCMなのでした。
やっと、この記事のタイトルですよ。

「金麦」のCM、あざといよね。「あざとさ」が「あざとさ」のまま作ってあるよね。作り手の意図の方が見えすぎちゃってるような、ね。
チオビタ」のCM、上手に作ってあるよね。シチュエーションや登場人物がとても魅力的に見えます。
と思うのでした。伝わったかしら?



え~…一番上の絵の下描きとその次の絵の2枚「ふぁぼれよの子」は「しぐさ」から音や声を文字で書き込まないで想像してもらうにはどうしたらいいだろうか、伝わるだろうかということを思って描いています。

一番上の絵は「声」。というか「声」の雰囲気。
通りすがりでも、近所でもいいのだけれど公園、保育園、幼稚園とか小学校から聞こえてくる小さい子の「きゃー」っていう楽しそうな声。
(機嫌が悪くないときに)その声を聞いたらその情景や表情がすぐ浮かぶようなあの声の雰囲気を出せたらいいなと思いました。

次は音。「トタタタタ」。
「ダッダッダッ」「タッタッタッ」ではないにしにても「ペタペタペタ」でないとは言い切れないのでした。



いつも書いていて「長いなあ」とは思うのです。文章も絵ももっと楽しいものが書けたり描けるといいのだけれど。
覗いてくれる方は最後まで読んじゃってるのかしら?

もう10月ですが、秋の絵は「赤いトンネル」。
それともう一枚描きたいので、来月も2回更新しよう、そうしよう。
では、では。