画像が多いよ 再び
以前、「『一発描き』という言葉にものすごく憧れがあります」と書いたことがあったのですが、同じように強く憧れている言葉に『描き分け』があります。
自身で同じ対象のつもりで描いていてもいつも違ってしまうし、ましてやオリジナルそっくりに真似ていろんな角度で描いたり、自由に動かしたりするような高度なことはとてもできません。
なので、特徴的なパーツや色でもって見ている人が持っているであろう情報に頼って「これは誰それです」と言い切れる自信がないままに「これは誰それです」と処理してもらうことしかできなかったりします。
処理してもらえてるのかさえもわからなかったり。
『描き分け』って言葉をたまたま見かけて、そんなことをいろいろ考えていたのですが、
「んじゃ、できないはできないないなりに違う対象の情報を添えたらそれはどう処理してもらえるのかしら?」
「何(どの部分)がトリガになって『これは誰それです』という情報を判断してもらえる(引き出せる)のかしら?」
なんてことを思ったので、いろいろな練習も兼ねてちょっと遊んでみたのでした。
「はてなハイク」でお馴染みの『曜日さん』たちに、これまた「はてなハイク」でお馴染みの戯壇さんの『おはようお姉さん』のコスチュームを着せてみましたよ。
で、途中で目にした人が何をやってるのかわからないと困るので一応、文字で「曜日」も添えてみる安全策、予防策。
縛りとしては
・陰影は付けない(線画として成立するように意識する練習)
・文字以外は二値で(できるだけきれいにコントロールして描く練習)
・すでに描いたものと重複しないように(いろんなしぐさや角度の練習)
こんな感じです。
自分の中のそれぞれの曜日さんっぽさも保つようちょっとがんばってみました。
「おはよーぅ」日曜日さんはこんな風にあいさつしてくれるかなと。この日曜日さんを描き始めたときはこの練習をそんなに真剣にやるつもりなかったのですよ……
「けん・けん・ぱ」のリズムで「げつ・よう・び」月曜日さんはメガネをかけたらメガネキャラっぽいことをしてくれそうな気がします。なりきりキラッ
はじめは「正対」のアングルで描きはじめたら描けなくてどうにもならなかったのであきらめたのは内緒
火をあつかえることに戸惑いを覚えたこともある火曜日さん(…だったと思う)
なので「(気安く)触れるとやけどするわよ」的な
水溜りの中からこんにちは
なんだかかわいく描けなくてかわいそうです…申し訳ないです。
部分的にしろ全体にしろ、「正対」が描けなくて困ります。
木曜日さんの視線の先にはみんなが気付かないような小さな植物があるはず
魚眼っぽく、かつあおりで、としたっかたのだけれど部分、部分で普通に描いてしまっているのでした。
金曜日さんはおしゃれお姉さんのイメージなのですが、こうしてシリーズで続けて描くと「重複しないように」縛りが効いてきて、「もう少しなんとかしてあげたい」ポジションになってしまうのでいつもかわいそうな思いがあります。
のんびりくつろぐ土曜日さん
巨乳さんでもあるのでそのあたりをアピール、アピールのポーズでもあるのです。
セーターだったり、ベストだったり描いた日の気温(体感)で決めたのでバラバラです。
その日の持ち時間内で1枚を仕上げることを久しぶりに1週間も続けたので、正直しんどかったのですが
「これはなかなか面白い練習じゃないかしら」
なんて思ってしまったのがいけなかった…。
そのまま2週目(2周目)に突入するのでした。
今度はいわゆる「うちの子」の「ささ」の衣装を着せてみましたよ。
↓こんな子
「すでに描いたものの着せ替えをするだけじゃつまらないなあ…」
なんてことを思ってしまったのがさらにいけなかった…。
2週目(2周目)は
・1週目と同じポーズを
・次の曜日さんのアングルで(厳密にではなく)
描いてみたのです…が!
表情も見えてないのだけれど、しぐさとか姿勢とかだけで「あれ?これ、かわいくない?」って自分で描いて自分で思ってしまったのですが、これはよくない傾向だろうか…。
おお…なんてこったい、メガネがない!でもキラッ
「あれ?これ、かわいくない?」再び。よくない傾向だろうか…。
別の意味でよくない傾向でした
「等身が高い」ってことを意識過ぎて失敗
腰に手を当てている方に少し傾いてしまいました。
難しいねぇ…
これも難しい…わけわからなかったです
外周に近いほど反り返るような像になって、中央の手前にあるほど膨張したように見えて…あおりで…前屈で…
わかりません。
この姿勢をこの角度でだと、こじんまりとした感じになってしまいます
本の上の手が潰れてしまわないようにするのに時間がかかった
これも手が大変だった…ちょっと大きいな
足の隙間の線が足りない!
下方に消失点があるアングルなんだけど、高さ(厚み)がない姿勢なので普通に描いてしまっている
全体的に大き過ぎ(寄り過ぎ)た
序盤に自身で良い感じだったのが、中盤で極端に難しくて、終盤で無難な感じがどうにも悔しいサイクル。
まだちょっと「面白さ」もあったので、「もう1周やってみようかな」と決めたのでした。
1週間くらい休憩してその間に次はどんなものにするか決めようと考えていたのですが、
こんなのとか…
…それならば、朝ドラの「あまちゃん」に登場するヘルメット潜水服でもいけるかなと試してみてそのまま番外編。
「南部ダイバー」にのせて
最早、これが誰であるかはどうでもよくなってしまう悪い事例なのでした。
3週目(3周目)もいわゆる「うちの子」の「のは」の衣装を着せてみましたよ。
「ささ」とは双子。
↓こんな子
2週目(2周目)とそのまま同じような条件で
・1週目と同じポーズを
・翌々日の曜日さんのアングルで(厳密にではなく)
描いてみました。
こんな感じで、1周目の火曜日さんのアングルになります
これもちょっと寄り過ぎた。
見えちゃうのはしかたないよね…しかたないよね
いつも見えないように描いているので、下着を下着として見せるのがなんと難しいことか!
これはもう完全に失敗
「反り返るような」を意識しすぎてラフの段階で頭がものすごく小さくなっちゃったのでそれを修正することに集中しちゃった
お腹のあたりがカメラのセンターなのが正しい(これは足の間になっちゃった)ので、足はもう少し手前でそのまま立ち上がって外側のラインが少し湾曲する感じでないとダメなのかな?
難しくてわからないよ
またもやこじんまり
線を描きすぎた
これも線を描きすぎた
正面(に近い)のお顔をもっとかわいく描けるようになりたいです
頭がちょっと大きかった
むむむ…と、このように尻すぼみな感じで3周してみたのでした。
1周目の絵、文章がない場合に2周目、3周目のそれぞれが「誰それ」を描いたものであるか、これがどんな条件で描かれたものか通じるのかとても疑問だったりします。
こうして文字で、文章で順を追って見せていけば「誰それ」や「何であるか」をなんとなくでも伝えられる可能性はあるのだろうけれど、そもそも「曜日さん」、「おはようお姉さん」、「ささ」、「のは」それぞれの情報を事前に持ち合わせていない人にとってみれば、「誰それ」や「何であるか」を理解しようとする前に「どうでもいいもの」として興味を示してくれないことの方が多いように思っています。
興味を示してくれる(情報を積み増していってくれる)切欠が「かわいい」、「かっこいい」、「きれい」とか「うつくしい」などの視覚からの情報だったらモノを描く人にとってとてもうれしいことだと思います。
情報を持ち帰ってくれた人が、次に同じ対象を描いたものに触れてくれたときに「あのときのアレだ」と感じてもらえる場合には、持ち帰った情報を引き出すトリガが必ずあるんだと思っています。
そのトリガが文字(例えば個人の名前、肩書き、書き添えられた内容など)でなければ、モノを描く人にとってこんなにうれしいことはないんじゃないかななんてことを想像したりします。
そんなことができる人たち、している人たちに魅力を感じるし憧れるし、そんなことができるようになるために技術を積み上げていくことにとても興味を、魅力を感じています。
「描き分け」という言葉からキャラの"容姿"の部分についてこんなことを書いていますが、たぶんシチュエーション、しぐさ、感情などを伝える(読み取ってもらう)ことも同じようにトリガがあるのだろうと思っています。
と、またダラダラと長く書いちゃった。
その他
「おや、おや~」みたいなものを描きたかったのです。
それに気付いた画面のこっちのキミは、なんでそれに気付いたのかしら?みたいなことも含めて。
その後
「…あれ~?」
「ぁんだよ…も~…」
「あ゛ー!!」
ちょっと前に成年向け漫画雑誌を手にする機会がありまして。
少し前のもの(雑誌)だったのですが、パラパラ見てたら「あらやだ、かわいい」と目を留めたものがありました。
三巷文(みなとふみ)さんという方の漫画だったのですが、女の子がとてもかわいかったです。
ちょっと検索してみたら成年向けしか描かれていない方なのかなあ?
単行本はまだ出されていないようなのですが、以前のものも見てみたいなあと思いました。
かわいかった。
それと「これ、たぶん好きそう」と勧められて読ませてもらった(スイミマセン自分で買ってないです)のが、山川あいじさんの「Stand Up!」。
別冊マーガレットで連載中で今、2話目。
好きでした。絵、上手ね~。
読んでてキュンキュンしました。おっさんだけど、キュンキュンしました。
そんなこんなでもう6月。
なにか梅雨っぽいものをひとつ描けるといいな。
では、では。